コマーシャルやデモ映像で、会社のロゴが動く映像を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。デジタルコンテンツがますます身近になる時代の流れのなかで、会社のロゴのあり方にもデジタル化の波が押し寄せています。
ここでは、動くロゴを作成することのメリットやデメリット、その方法などについてご紹介しましょう。ロゴとの向き合い方について考え直すきっかけになれば幸いです。
動くロゴはどんなところで目にするもの?
動くロゴは、ロゴアニメーションやモーションロゴとも呼ばれ、コマーシャルフィルムのほか、ホームページでもよく利用されています。企業のホームページを開いた時に、ロゴが動く様子を見た記憶があるという人もいることでしょう。
民間企業に限らず、自治体や公的機関のロゴに関しても映像化してホームページで使用するところが増えています。インターネットで情報検索をすることが日常の一部となっている時代、企業や団体を印象付けるためのひとつの方法として、動くロゴのニーズが高まっていると言えるのではないでしょうか。
ロゴアニメーションは、企業が作成する様々な映像の中で活用できます。例えば、プレゼンやセミナー映像の最初または最後にモーションロゴを組み込むと、企業名やブランドイメージが映像を見ている人の心に強く残ります。
イベント開催時に流す映像に企業の動くロゴを使うのも効果的です。商業施設や店舗では、さらに活用の場が広がります。店舗やサービス紹介の映像をはじめ、待合室や店頭で流す映像に動くロゴを使うなど、工夫次第で様々な場で使用できます。
モーションロゴのメリットとは?
様々な用途で使用できる会社のロゴアニメーションを作成するメリットをまとめておきましょう。静止しているロゴと比べて、動くロゴは人々の目に留まりやすく、印象にも残りやすいというメリットがあります。映像のなかで動くロゴに対しては、どんな形をしているのか、と興味を示して集中して見る人が多いので、結果的にロゴを覚えてもらいやすくなります。
ロゴ自体がシンプルで格別強い印象に残るデザインではなくても、動きがつくことで、魅力的でデザイン性の高いロゴに見えてきます。デジタル化の時代に合うモーションロゴの導入により、古い体質の会社であるというイメージを一新することも可能です。
多少の制作費が掛かっても、モーションロゴは作成する価値があるものと言えるでしょう。自社のホームページがない場合には、まずはホームページを作成する準備を始めて、ホームページの雰囲気に合わせてモーションロゴを作るのもおすすめです。
モーションロゴのデメリット
モーションロゴのデメリットとして挙げられるのは、コストです。静止しているロゴのデザインを依頼するよりも、動くロゴを作成する方がお金や時間が掛かります。プロモーション画像の作成などと同様、費用対効果をしっかり考えた上でモーションロゴの導入を決めるようにして下さい。
企業イメージを上げるための費用が潤沢にある場合は、モーションロゴを作成する計画はスムーズに進みやすいでしょう。
ロゴアニメーションを依頼して作成するには?
モーションロゴは、デザイン会社に依頼して作成することができます。
ロゴマークを専門に手掛けるデザイン会社もありますので、ロゴマークを得意とする会社に依頼するのがおすすめです。依頼する際には、アニメーションによって、どんなことを訴えたいか、どんなイメージにしたいかという考えをまとめておき、デザイン会社に伝えることが大切です。
数秒間の短いロゴアニメーションのパターンの一例としては、ロゴの一部が回転を繰り返した後に、最終的にロゴの全貌が分かるというパターンが挙げられます。
AdobeのAfter Effectsによるモーションロゴの作成
限られた予算内で作成したい時には、作成ソフトを利用して作ることも可能です。映像シーンを牽引するAdobe(アドビ)社の「After Effects」(アフターエフェクト)は、月額費用数千円から利用可能で、気軽に利用できます。
カスタムプリセットも用意されていて、初めての人でも作りやすい仕組みが整っています。ロゴを回転させたり、スライドさせたり、と自在に変化させることで、ロゴの魅力を引き出せるようにして下さい。ロゴから水滴が滴る動きを加えると、クリーンなイメージの会社のモーションロゴに仕上がります。
強いパッションを感じさせる炎が噴き出すロゴアニメーションを作成すれば、訴求性の高いロゴが完成します。After Effectsを選ぶメリットとしては、Adobe社の他の製品との互換性がある点が挙げられます。
Adobe Photoshop(フォトショップ)やAdobe Illustrator(イラストレーター)を利用してロゴの基本デザインを作成している場合には、After Effectsを利用すると、快適に作業が進められます。
mp4などの動画ファイル形式により、一般的な動画として書き出しが可能で、多様な動画のプラットフォームで再生ができる点も便利です。
3DCG作成ソフトによるアニメーションロゴの作成
つづいてご紹介するのは、3DCG作成ソフトによってアニメーションロゴを作成する方法です。3DCG作成ソフトには、ドイツに本社をおくMaxon(マクソン)社の「Cinema 4D」や、アメリカに本社をおくAutodesk(オートデスク)社の「Maya」などがあります。
「Cinema 4D」は、チュートリアルが豊富で、初めて作成する人でも分からない点を解決しながら、作成を進めやすいのが魅力です。また、オブジェクトを差し替える、コピー&ペーストするといった操作が簡単で覚えやすく、快適に作業がこなせます。
修正や変更がしやすいので、試行錯誤しながら、より理想に近いモーションロゴを作成することができます。「Maya」は、充実したモデリングツールセットを使いこなすことで、魅力的なモーションロゴを作成できるソフトです。
リアリティのあるエフェクトを効果的に使用して、訴求性の高いモーションロゴを作れば、会社アピールに大いに役立ちます。スクリプトによる拡張もできるため、専門的なプログラミングの知識があれば、オリジナルの機能を追加して使いこなすとよいでしょう。
WindowsでもMacでも使用可能なところも便利です。30日間無料の無償の体験版が用意されているので、気になる人はチェックしてみて下さい。
モーションロゴで企業の魅力をアピールしよう
動くロゴは、デジタル化時代のなかで、今後ますます活用の機会が増えるものです。企業の魅力をより多くの人に知ってもらうために、モーションロゴの導入を検討してみてはいかがでしょうか。作成方法には選択肢がありますので、予算に合わせた方法で作成を進めるようにして下さい。
コマーシャルやホームページ上でのモーションロゴに注目して、どんなロゴの訴求性が高いかを研究するのもおすすめです。